【古事記】をわかりやすく楽しく読もう!【天地の始まり〜黄泉の国】#1

こんにちは 彩雲です。

日本のこと、天皇のこと、宗教のこと、以前の記事で書かせて頂きました。
まだ、お読みでない方は下記にリンクを貼っておきますので、お読みになってから今回の記事を読んでいただくと、より理解が深まると思います。

スピリチュアルな日本の事を知ろう!

【古事記】と【日本書紀】の違い

今回から戦後日本人が学ばなかった日本神話【古事記】をわかりやすく簡単にお話していきたいと思います。

世界には色々神話があります。
有名なところでは【ギリシャ神話】ですね。
【旧約聖書】も最初の物語が創世記です。
なぜか共通するところがたくさんあります。

神様を世界でいろいろな名前で読んでいるだけで本当は同じ神様ではないでしょうか?

ご自分の信じている神様が絶対ではなく、同じ神様なら宗教戦争などなくなるのに・・・とつくづく思います。

【古事記】初めにあらわれた高天原(たかまがはら)の神々

古事記は、世界の誕生から始まります。
混沌(こんとん)とした世界に、はじめに現れた神はアメノミナカヌシ・タカミムスビ・カミムスビの神、こちらの三柱の神を造化三神(ぞうかさんしん)と言い、次々と姿を現した後、姿を隠してしまいます。

はじめが混沌としている所は、ギリシャ神話にそっくりですね。
最近では若者が統一性がなくゴチャゴチャしていることを【カオス】と言いますが、【カオス】とはギリシャ神話では1番最初に出てくる神の名前で混沌に当てられます。

日本神話では、混沌とした世界に最初にあらわれたのはアメノミナカヌシの神です。
宇宙の神ですね。

スピリチュアルが好きな方は、銀座まるかんの創業者 斎藤一人(さいとうひとり)さんをご存知だと思いますが、斎藤一人さんが子供の頃、光の玉があらわれ、色々質問すると答えてくださったそうです。名前を聞くと「アメノミナカヌシ」と答えたそうです。

イラストACより

斎藤一人さんによると、「アメノミナカヌシさま、お助けいただきましてありがとうございます」
といつでも、どこでも、たくさん唱えると奇跡がおきるそうですよ。

造化三神の次に二柱の神が現れては、姿を消しました。
造化三神と二柱の神を合わせて「別天つ神(ことあまつかみ)」と呼びます。

次に二柱の独り神と男女の五組の神々が誕生し「神世七代(かみよななよ)」と言います。
この最後の男女五組目の神が国生みをしたイザナキ、イザナミの神です。

【古事記】イザナキ(男神)とイザナミ(女神)の国生み

イザナキ イザナミ (いらすとやより)

イザナキとイザナミは、天の浮橋(あめのうきはし)に立ち、天の沼矛(あめのぬぼこ)でコオロコオロと海水をかき混ぜました。

「天の浮橋」:天空に浮かぶ橋、天上から地上へ降りてくる途中にある橋

「天の沼矛」:日本神話に登場する矛(ほこ)の名前

掻き回していると、だんだん圧が増してきたので矛を引き上げると、矛の先からぽたぽたと滴り落ちた塩が積もって固まり島となりました。

この島はオノゴロ島と名付けられ、国生み初めての国土となりました。

イザナキとイザナミはオノゴロ島に降り立ち、「天の御柱(あめのみはしら)」「八尋殿(やひろどの)」を建てて夫婦となり国を生むことになりました。

※「天の御柱」:柱
※「八尋殿」:広い神殿

天の御柱の周りをイザナキは左から、イザナミは右から回り、出会ったところでイザナミが「なんて素敵なお方でしょう!」と先に言い次にイザナキが「なんて綺麗なお方だろう!」と答えて交わり子を産みました。

イラストACより

最初に生まれたのは「ヒルコ」でヒルのような形をしているので、葦の船に入れて流してしまいました。

次に生まれたのが、泡のような島と言えない「淡島(あわしま)」でしたので、また海に流してしまいました。

二柱の神は悩み、高天原(たかまがはら)のに戻り、神々に相談すると天の御柱の儀式の時、女神が先に男神に声をかけたのが原因でした。

さっそく、おのごろ島に戻り、天の御柱の周りを回り、今度はイザナキから話しかけて儀式をやり直すと、今度はて次々と立派な島々が生まれきました。

最初に生まれたのは「淡路島」次に「四国」、「隠岐の島」、「九州」、「壱岐の島」「対馬」、「佐渡島」、「本州」この8つの島を「大八島(おおやしま)」といいます。

二柱の神は、まだ狭いということで新たに6つの島々を生み、今の日本の元となる形が出来上がり、国生みが終わりました。

【古事記】イザナキ(男神)とイザナミ(女神)の神生み

イザナキとイザナミは国生みを終えると、それぞれの性格を持つ神々を生みました。

最初に住居に関する神々、次に海・河など自然現象に関する神々、最後に生産に関わる船の神・食べ物の神・火の神々を生みました。

イザナミは火の神【カグツチ】を生んだ後、大やけどを負い病床で苦しみながら、嘔吐物から鉱山の神々、糞から土の神々、尿から生成の神を生みました。
この時生まれた生成の神「ワクムスヒ」は後の穀物の女神である伊勢外宮のご祭神【豊受の大御神】を生んでいます。

イラストACより

その後、イザナミは亡くなりました。イザナキがいくら叫んで泣いてもイザナミは生き返らなかったので、出雲の比婆山(ひばやま)にお墓を造りました。

しかし、イザナキの悲しみは収まらず、イザナミが死に至った原因である【カグツチ】を十拳剣(とつかのつるぎ)で首をはねてしまいました。

【カグツチ】血から次々と8柱の神々が生まれ、亡骸からも8柱の神々が生まれました。

この時、【カグツチ】の血から、
天照大御神から最後に国譲りに派遣された神【タケミカヅチ】が生まれています。
現在常陸国一宮である鹿島神宮のご祭神です。

【黄泉(よみ)の国】のぞいてはいけないと言ったでしょ!!

どうしてもイザナミの事が忘れられないイザナキは、【黄泉(よみ)の国】(死者の国)に行き、イザナミに会いに行くことにしました。
出雲の【黄泉比良坂(よもつひらさか】を降りれば、黄泉の国につながっています。

死者に会えるのは「黄泉の国の物を食べる前」でなければ、元の国には戻れないというしきたりがあります。

黄泉の国の殿の戸口でイザナミを呼ぶと、イザナミはすでに黄泉の国の物を食べた後でしたので、元の国には帰れません。

イザナキがあまりにもしつこく「一緒に帰ろう!!」というので、イザナミは「黄泉の神に戻れないか相談してみます。その間、決して私を見てはいけません。」と言って殿の中に入って行きました。

イザナキは長い間待っていましたが、イザナミは戻って来ないので、待ちきれなくなり、髪につけていたくしの歯を一つ折って火をともして中に入って行きました。

そこにいたのは、ウジ虫がわき腐敗しているイザナミでした。
その遺体には八柱の雷神がのしかかっていました。

その姿を見たイザナキは恐ろしくなり、そそくさと逃げ出しました。

イザナミは逃げ出したイザナキに気付き、「私に恥をかかせたな!」と言い、【ヨモツシコメ】(黄泉の国の醜い女たち)にイザナキを追わせました。

イラストACより

イザナキが髪飾りを投げるとぶどうの実になり、【ヨモツシコメ】がぶどうを食べている間に逃げると、すぐに追いついてくるので、次はくしを投げつけると竹の子になり、またバクバク食べていました。

イラストACより

さらに、八柱の雷神が大軍を率いて迫ると【黄泉比良坂(よもつひらさか】の麓に生えていた桃の木から桃を三つ取って投げつけ退散させました。

最後にイザナミ自身が追いかけてきたので、千人もかかって引くほどの大岩で道を塞ぎました。

するとイザナミは「あなたがそんな事をするなら、あなたの国の人々を1日に1,000人殺します。」と言い、イザナキは「それなら1日に1,500人の子を産ませよう!」と答えました。
こうしてイザナキとイザナミは決別をしたのです。

ま と め

いかがでしょうか?
今回は天地の始まりから、国生み、神生み、イザナキ、イザナミの黄泉の国での決別までをお話ししました。

相思相愛の夫婦が、見てはいけないと言われても我慢できず見てしまい、あっと言う間に絶縁してしまうのです。

見てはいけないと言われて、見てしまう話は他にも色々ありますね。(笑)
では、今回はここまで。
次回はイザナキの禊(みそぎ)であの有名な三柱の神々が誕生します。
お楽しみに…

【イザナキの禊〜誓約】#2

 

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