【古事記】をわかりやすく楽しく読もう!【天孫降臨と猿田彦】#8

天の逆鉾 (写真ACより)

彩雲(さいうん)です。
私のブログを訪れてくださり、ありがとうございます。
前回はオオクニヌシが国づくりを完成し、地上の葦原中国が賑わっているのを見たアマテラスが、「私の子が治めるべきだ!」と言い出し、国譲りをせまるも何度も失敗しました。
最後に最強のタケミカヅチを送り、やっとオオクニヌシは国を譲ることを承諾しましたね。

まだお読みでない方はリンクを貼っておきますので、先にお読みください。

【大国主命の国譲り】#7

今回はようやく地上を支配する事になった高天原の神々のお話です。

それでは始めましょう!

【天孫降臨(てんそんこうりん)】

イラストACより 

最強の神タケミカヅチにより、オオクニヌシは国を譲り、アマテラスは自分の子である長男のアメノオシホミミに葦原中国を治めるよう命じました。

アメノオシホミミは「私が葦原中国に降りようと準備をしている間に、子供が生まれました。この子ニニギを降ろすのが良いでしょう!」と言いました。

ニニギはアメノオシホミミとタカミムスビの娘タクハタチヂヒメとの子です。

アメノオシホミミは国譲りの時に第1の使者で、アマテラスが派遣したが、天の浮き橋から地上を見渡すと、地上の神々が騒がしいと言って戻ってきたアマテラスの長男です。
また、逃げましたね。

こうしてニニギが高天原の神々を率いて地上に降り立つ事になりました。

こうしてニニギが高天原から地上に降りようと【天の八衢(やちまた)】に差し掛かった時、前方に高天原と地上を照らす神が立ちはだかりました。

そこで神の正体をアメノウズメが調べてくる事になり、アメノウズメが名前をたずねると、「国つ神のサルタビコ」と名のり、「天つ神の御子が降臨すると聞き道案内をしにやってきました!」と答えました。

【天の八衢(やちまた)】とは天と地上の分かれ道のこと

ニニギに同伴する事になった神々は、天の岩屋戸事件の時に活躍した神々です。

【五伴緒(いつともお)】
①アマノコヤネ:祝詞(のりと)を奏上した神
②フトダマ:御幣をかかげて鏡を見せた祭祀の神
③アメノウズメ:踊りをした芸能の神
④イシコリドメ:八咫鏡(やたのかがみ)を作製した神
⑤タマノオヤ:勾玉(まがたま)を作製した神

アマテラスは三種の神器を授けました。
・八尺(やさか)の勾玉(まがたま)
・八咫鏡(やたのかがみ)
・草薙剣(くさなぎのつるぎ)

いらすとACより

【三種の神器警備隊】
①オモイカネ:知恵の神
②アメノタヂカラオ:力持ちの神
③アメノイハトワケ:門番の神

以上のメンバーで地上に降りることになりました。

そしてアマテラスは、ニニギに三大神勅(さんだいしんちょく)を授けました。

【三大神勅】
①天壌無窮(てんじょうむきゅう)の神勅
この国の君主である自覚を持つこと
②宝鏡奏斎(ほうきょうほうさい)の神勅
鏡を自分の御霊(みたま)と思って地上にまつるよう命じました。
③斎庭(ゆにわ)の稲穂の神勅
この稲を育てて葦原中国を治めなさい

こうして準備が整い、サルタビコの案内のもと、ニニギはお伴の神々と一緒に現在の九州である筑紫(つくし)の日向(ひむか)の高千穂峰(たかちほみね)に降り立ちました。

ニニギはアマテラスの孫になりますので、このように高天原から天つ神が降り立ったことを【天孫降臨(てんそんこうりん)】と言います。

道案内後の猿田彦(サルタビコ) 故郷の伊勢へ帰る

イラストACより

ニニギは地上に降りたった後、大きな宮殿を建てました。
そして道案内をしてくれたサルタビコを故郷の伊勢まで送り届けるようアメノウズメに申し付けました。
また、サルタビコの名前を受け継ぎ、仕えるように命じました。
アメノウズメはサルタビコを伊勢まで送り届け、その後サルタビコとアメノウズメは結婚し、アメノウズメは「猿女の君(さるめのきみ)」を名乗りました。
サルタビコは伊勢の阿邪訶(あざか)というところに住んでいました。
阿邪訶(あざか)とは現在の三重県松阪市の伊勢湾に面した地域です。
ある日サルタビコは海に潜った時、比良夫貝(ひらぶがい)に手を挟まれ溺れてしまいました。

アメノウズメは伊勢湾に出て、海に棲む生き物を呼び集めて「神の御子に仕えるか?」と尋ねました。
みんな「お仕えします!」とお答えしましたが、ナマコだけは黙っていたので、アメノウズメは怒って「何も答えない口はこうだ!」と言ってナマコの口を切り裂いてしまいました。
今でもナマコの口が横に裂けているのは、アメノウズメが切り裂いたからだそうです。

イラストACより

猿田彦神社と佐瑠女(さるめ)神社

猿田彦神社本殿撮影

三重県伊勢市の伊勢神宮内宮の近くに猿田彦神社はあります。
猿田彦神社の主祭神はもちろん猿田彦大神「みちひらき」の神様です。
猿田彦神社はいたるところに方位除けの八角形があり、パワースポットで有名です。
屋根の上や鳥居の柱やらんかんなど八角形になってますので、訪れた時には注意して探してください。
境内には佐瑠女(さるめ)神社があります。
猿田彦大神の妻であり、芸能の神であるアメノウズメノミコトがまつられています。

佐瑠女神社より撮影

本殿の裏手には御神田があり、毎年5月5日には御田植祭が行われます。

二見興玉神社(ふたみおきたまじんじゃ)

二見興玉神社より撮影

御祭神は猿田彦大神です。
夫婦岩の北東700mの海中に興玉神石(おきたましんせき)があり、この霊石を拝する神社です。
興玉神石は以前は海上に常に露出していましたが、現在は海中に沈んでしまい、その姿は稀に見ることができるほどです。
有名な夫婦岩は霊石の鳥居という見方もあります。
お天気がよく空気が澄んでいると両岩の間から富士山を眺めることもできます。

境内には「無事かえる」ということで、カエルの置物がいっぱいあります。

ま と め

イラストACより

いかがでしょうか?
今回は有名な天孫降臨のお話とニニギを道案内したサルタビコのお話でした。

私は猿田彦神社と二見興玉神社が大好きで、毎年参拝に行かせていただいておりますので、一緒にご紹介させて頂きました。

次回はニニギ絶世の美女コノハナサクヤヒメとの出会いのお話からです。
お楽しみに•••

ニニギの結婚と海幸彦・山幸彦

 

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