【古事記】をわかりやすく楽しく読もう!【大国主命の国造りと恋多き神】#6

こんにちは、彩雲(さいうん)です。
数あるサイトの中から私のサイトを訪れてくださり、誠にありがとうございます。

前回はオオナムチ(後の大国主命)の有名な因幡の白兎(いなばのしろうさぎ)から八十神(やそがみ)という兄弟のいじめや嫉妬により2度も殺されるも母の愛によりよみがえりました。

その後スサノオの元に逃げて、スサノオの娘スセリヒメと恋におち、スサノオから試練を与えられるが、スセリヒメやネズミに助けられました。
スサノオが眠っている間にスセリヒメを連れてかけおちをしようと逃げている途中、スサノオの宝物を盗んで持っていた琴の音が出てしまい、スサノオが目覚めてしまいました。
スサノオは追いかけるも途中であきらめ、オオナムチに大国主と名乗り、娘を正妻し、国造りをするよう命じられました。

まだお読みでない方はリンクを貼っておきますね。

【大国主命】の試練#5

今回はオオクニヌシの八十神退治と恋多きヤチホコの神のお話しからです。

それでは始めましょう!

大国主の八十神退治と恋多きイケメン大国主(別名ヤチホコ)

出雲に帰ったオオナムチは、スサノオに言われた通りオオクニヌシと名のりスサノオの生太刀(いくたち)生弓(いくゆみ)で八十神を倒し、従えさせ、葦原の中つ国(あしはらのなかつくに)に国を作り始めました。

しかし、オオクニヌシはとてもイケメンで恋多き神様で、ヤチホコという名で全国各地に恋愛話を残しています。

スサノオの娘のスセリヒメを正妻としましたが、オオクニヌシには以前、因幡の国で出会ったヤガミヒメという妻がいました。

正妻のスセリヒメはとても嫉妬深い性質だったので、ヤガミヒメは恐れて、生まれた子を木の俣(また)にはさんで故郷の因幡の国へと帰ってしまいました。

その後、オオクニヌシは高志国(こしのくに=今の北陸地方)ヌナカワヒメという美女がいるとお聞きになり、はるばる求婚しようと訪ねて行きます。

オオクニヌシとヌナカワヒメは愛の歌を交わし、結婚しました。

このように愛の歌をよみ交わすことを「神語り(かむかたり)」と言い、男女の問答歌(もんどうか)の始まりと言われています。

オオクニヌシは多情な性格でタギリヒメ、カムヤタテヒメ、トトリヒメと次々と妻にしました

正妻のスセリヒメの嫉妬に耐えきれなくなったオオクニヌシは、大和(やまと)に出かけることにしました。

「わたしが出て行ったら、さみしくて泣くのでしょうね」と歌をよむとスセリヒメは酒杯を手にして近づき、「あなたは男ですから、行かれる先々に若い妻がいらっしゃるでしょうが私は女ですのであなたしかいないのです。」と歌を返しました。
するとオオクニヌシは妻への愛を思い出し、お酒をくみかわして永遠の愛を誓い抱き合いました。

その後は出雲にとどまりで仲良く暮らしています。
しかし、その後も妻を迎えて子孫を繁栄させたといいます。

オオクニヌシは大国主と書きますが、だいこくと読めることと、因幡の白兎の時に大きな袋をかついでいたので、奈良時代以降、大黒様(だいこくさま)と同一視されました。
大黒様はとてもふくよかで、オオクニヌシはイケメンですので、名前は似ていても、姿は全く違いますが•••

皆さんはどう思いますか?

【イケメン大国主命】

出雲大社より撮影

【大黒様】

神田明神より撮影

オオクニヌシの国造り

スクナビコナ 神田明神より撮影

スサノオに国造りを命じられたオオクニヌシは国造りにはげみましたが、なかなか順調に行きませんでした。

ある日とある岬に行き、海をながめていると、ガガイモの小舟に乗って、蛾(ガ)の衣を着た小さな神がやって来ました。

オオクニヌシは小さな神に名前を尋ねても答えません。そこで、物知りのかかしのクエビコに質問したところ、「造化三神(ぞうかさんしん)カミムスビの子どものスクナビコナに違いない」と答えました。

オオクニヌシはカミムスビに会いに行きたずねると、カミムスビは、「指の間から落としてしまったわが子である。」と答えました。
カミムスビは、スクナビコナにオオクニヌシと一緒に国造りをするよう命じました。

オオクニヌシとスクナビコナの国造りは、人々にまじないや医薬などを教えて順調でした。

しかし、しばらくするとスクナビコナは突然、海の彼方にある幽世(かくりよ)に去ってしまいました。

幽世(かくりよ)とは常世(とこよ)とも言い、永久に変わらない神域です。

国造りはまだ途中ですので、オオクニヌシが悩んで海をながめていると、海が輝きオオモノヌシという神が現れてオオクニヌシに話しかけました。

「私は、あなたの幸魂奇魂(さきみたまくしみたま)である。自分を大和(やまと)の東の山の頂(いただき)に丁重にまつれば一緒に国造りを協力しよう!そうしなければ国造りは完成しないだろう!」と言いました。

そこでオオクニヌシは早速オオモノヌシ大和(やまと)の御諸山(みもろやま)現在の三輪山(みわやま)におまつりをしました。

現在でも奈良県桜井市に大神(おおみわ)神社があり三輪山(みわやま)をご神体として存在しています。

こうして、もう1人の自分と協力して国造りを完成させたのです。

ま と め

出雲大社より撮影

いかがでしょうか?
今回はオオクニヌシの恋愛と国造りのお話しでした。

オオモノヌシからあなたの幸魂奇魂(さきみたまくしみたま)と言われていましたが、一体どういう魂(たましい)でしょうか?

神様の御魂(みたま)は
和魂(にぎみたま)荒魂(あらみたま)からなり、和魂(にぎみたま)はさらに幸魂(さきみたま)奇魂(くしみたま)にわかれます。

和魂(にぎみたま):穏やかな働きの神霊
幸魂(さきみたま):人を幸せにする神霊
奇魂(くしみたま):不可思議な力を持って、物事を成就させる神霊
荒魂(あらみたま):魂が活性化され、荒々しい力を示す神霊。

このように同じ神様でも、和魂(にぎみたま)をまつっていたり、荒魂(あらみたま)をまつっていたりしますので神社に行った際は気にして見てくださいね。

それでは今回はここまでにします。
次回はオオクニヌシの国譲り(くにゆずり)のお話しです。
お楽しみに。

大国主命の国譲り#7

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